活動における重点テーマや目標
デビュー後に一定の評価を受け、演奏活動の幅を広げようとしている将来性豊かな新進演奏家たちに、一公演のフル・リサイタルでプログラミング、集客、当日の演奏の経験などを通して、さらなる飛躍の機会を提供する。
活動の概要
年間で4名の新進演奏家を選定し、それぞれ一公演のフル・リサイタルを企画していただく。プロの演奏家として、事務局の助言を得ながら集客を考慮してプログラミングを行う。各回とも集客の半数は紀尾井ホールの顧客組織「紀尾井友の会」会員等の応募招待や音楽関係者への招待となっている。また、一般販売も行い、年間4公演のシリーズ券も用意しており、最近では、若い有能な演奏家をいち早く知ることができる機会として、購入者が増加している。また、プロの演奏家としてファン獲得や顧客囲い込みなど自己の公演への集客活動にも努めるよう求めている。演奏家には出演料は支払わないが、今後の演奏活動への援助として「活動支援金」を与える。
活動の特色
1955年に始まった公開収録の「新日鉄コンサート」(ニッポン放送、提供・新日本製鐵、開始当初は「フジセイテツコンサート」)では、「プロミシング・アーティスト・シリーズ」を設け、2005年3月の番組終了までに106回の公演で若い音楽家の躍進の場を提供してきた。この志を継ぎ2005年度より「紀尾井ニュー・アーティスト・シリーズ」(応募招待制)を31回にわたり開催し、優れた演奏家を世に送り出してきた。2013年度からは、強い要望に応えて一般販売制を開始、タイトルを「紀尾井 明日への扉」と改め、本年度末までに19回を迎える予定。これまでに出演した演奏家のほとんどが日本の音楽界を牽引しつづけている。