活動における重点テーマや目標
建築家アルヴァ・アアルトのパートナー、アイノ・アアルトの25年を追う。女性の活躍する社会を目指す今日において、建築家、デザイナーとして、また事業家として、そして母であり妻であった彼女の生きざまに学ぶ。
活動の概要
「日常生活こそデザインされなければならない。」という信念のもと、家具や食器など多くのデザインを手掛けたアイノ・アアルト。実用的で簡潔で、しかも安く大量生産が出来、一般大衆も手に入れられることを目指しました。この考えは1930年代の精神に合致し、モダニズムデザインの本流となり現代にまで引き継がれます。日常生活を豊かにする家具や照明器具などを作ることを目的に、アルヴァや友人と設立した“ARTEK”のシンプルで機能的なデザインは、今日もなお多くの人々に支持されています。
また、写真家としても多くの作品を残しており、身近な被写体の中に潜む美を引き出す視座は、彼女の非凡さを垣間見せてくれます。
活動の特色
この展覧会では、建築家・デザイナー・フォトグラファーとしてのアイノ・アアルトの生涯を俯瞰するとともに、アルヴァ・アアルトの妻として、また母としての素顔にも迫りたいと考えています。彼女の生まれたフィンランドは大国ソ連とヒトラーのナチスに挟まれ、資源にも恵まれず決して豊かな国とは言えませんでしたが、その中で本当の豊かさを追い求めた彼女の生きざまは現代の私たちの暮らしにもヒントを与えてくれるものと考えています。



