活動における重点テーマや目標
失われゆく菓子木型の文化的価値と、そこに宿る職人技を後世へ継承する。木型を通して金沢の豊かな和菓子文化の魅力を国内外に発信し、地域文化の振興と活性化に貢献することを目標とする。
活動の概要
加賀藩御用菓子司として400年の歴史を持つ老舗和菓子店 森八が運営する私設美術館。江戸時代から現代に至るまで、実際に使用されてきた大小1000点以上の菓子木型を常設展示している。精緻な木彫りの技術や、時代ごとの意匠の変遷を紹介し、鑑賞を通して金沢の歴史や生活文化への理解を深める。また、伝統的な落雁の手作り体験を提供し、和菓子文化への親しみと学びの機会を創出。多言語解説も用意し、国内外からの来訪者に金沢文化を発信している。
活動の特色
他に類を見ない1000点超の菓子木型が最大の資源。展示鑑賞と和菓子購入・体験を一体的に提供。国内外からの観光客、地域住民、修学旅行生や社会科見学等の教育機関、和菓子業界関係者、他の文化施設などが主なステークホルダー。落雁手作り体験は、世代を超えた文化体験の場を提供。金沢の重要な観光・文化資源として、地域の魅力向上と交流人口増加に貢献している。菓子木型職人の減少や木型の散逸が進む現状に危機感を抱き、貴重な文化遺産として保存・公開する必要性を痛感。単なる美術品としてではなく、金沢の暮らしや歴史と密接に結びついてきた「用の美」として木型の価値を伝え、和菓子文化への関心を高めたいという強い思いがある。