活動における重点テーマや目標
日機装株式会社 創業者 故 音桂二郎により、加賀象嵌の振興発展をもって地域産業の基盤強化と伝統文化の向上に寄与することを目的として、1993年に公益財団法人宗桂会を創立しました。
活動の概要
日機装 金沢製作所敷地内に宗桂会館を設置し、加賀象嵌の名門・山川孝次家作品を中心とする加賀金工の名品を常設・企画展示し、無料で一般公開しています。(公財)宗桂会が運営を担っており、後継者育成事業としては、若手作家に制作活動の場を提供する月浦工房の運営を行っています。また、加賀象嵌をはじめとする伝統技法習得を目的として、1998年に金沢市から委託を受け、金沢市民を対象とした「加賀象嵌・彫金専門塾」を開校しています。そのほか、加賀象嵌を広く知っていただくために、金工分野だけにとどまらず工芸全般に関する広報誌の発行・配布、石川県内外で体験教室を行う等、様々な普及活動を展開しています。
活動の特色
音桂二郎は、加賀象嵌の名門・山川孝次家の系譜にあり、戦後いち早くハイテク産業を興した技術者として、自らのものづくりの原点と矜持を精緻な加賀象嵌の技に見出していました。
日機装金沢製作所開所に際し、日本の誇るべきこの技の継承発展を図り、これを次世代に伝えるための活動を展開するために財団を発足させました。
加賀象嵌の仕事が見せる華麗な創造美の世界は、極めて精緻な技をひたすら丹念に磨くことによってのみ生まれ出るものであり、それはまた日機装が独創的な技術によって特徴あるさまざまな製品を生産することにより、社会に貢献していこうとする基本姿勢とも相通じるものがあります。