活動における重点テーマや目標
2017年は『キンダーブック』創刊から90周年であり、この機にこの雑誌の果たしてきた役割を考察すると共に、本誌を通じて昭和史を読み解く。また長年子どもたちが親しんできた紙面の工夫や変遷をたどる。
活動の概要
創刊90周年を迎える『キンダーブック』は現在発行されている絵雑誌の中で最も歴史のある雑誌で、その誕生の背景には、明治期後半に急激に幼稚園が発達したことに関係する。1926年に発布された幼稚園令では「幼稚園保育及設備規定」の項目に「観察」が新たに加わった。これに着目した本誌は、観察する具体的な材料を提示した実用的な内容とした。また幼稚園への直販方式は教育現場に密着した画期的な方法でもあった。
展示構成は第1部から第4部となっていて、展示点数は約200点。また展示以外でもトークショーや童謡のコンサートなども予定されている。
活動の特色
当社の関連会社であるフレーベル館が所有する、創刊号から現在までのほぼ揃いの『キンダーブック』を活用しての企画展である。単に本誌の歴史を展示するというものではなく、背景にある昭和史との関係や印刷技術の進歩、絵雑誌としてのデザインや挿絵の変遷、実際に関連された方々の証言なども紹介し、これまでにない視点から『キンダーブック』を展示する。