活動における重点テーマや目標
明治19年に市谷に分工場が開設されて以来、DNPは、ここ市谷の地で印刷により出版文化を支えてきた。時代を代表する多くの雑誌・書籍が市谷から送りだされていった。その市谷工場の記憶をとどめる。
活動の概要
DNP大日本印刷では、本社所在地である市谷地区において大規模再開発が進められており、その一環として、2020(令和2)年11月に文化施設「市谷の杜 本と活字館」をプレオープンし、2021(令和3)年2月11日から一般公開が始まった。
DNPの前身、秀英舎は、明治9(1876)年の創業以来、印刷により出版文化を支えてきた。現在では印刷技術の応用により、エレクトロニクスやセキュリティ分野などへと事業を拡げているが、原点となるのが活版印刷である。
「市谷の杜 本と活字館」では、2003年まで続けてきた活版印刷工場の一部を再現し、活版印刷の美しさや精緻さ、奥深さ、楽しさを体感していただく。
活動の特色
建屋は、大正15(1926)年に竣工し、平成28(2016)年まで現役として使われてきた、通称「時計台」を創建当時の姿に復元している。
館内の印刷機や鋳造機などの機器を稼働させ、職人が活字を拾い、組む作業をみせる動態展示としている。館内の機械は全て動かすことが可能。
1階とはガラリと雰囲気を変えて、2階にはUVプリンターやレーザーカッター、リソグラフ機など、デジタル印刷機器や製本機材がならぶ。活版印刷体験の他、様ざまな印刷ワークショップが楽しめる。