活動における重点テーマや目標
当社は「町に文化力を」との想いから、創業の地で文化・芸術・暮らしを支える活動に取り組んでいます。豊かな精神性を高めながら、ひとと自然が共生し、持続可能な地域、社会へと広げていきたいと考えます。
活動の概要
世界遺産石見銀山の町・大田市大森町は、かつて世界の銀山量の約3割を占め、20万人の人で栄えましたが、休山以降人口が激減し、今では人口約400人の小さな町となっています。創業者・中村俊郎はこの地で義肢装具の製作を始め、かつて繁栄した故郷を「再び世界に誇れる町に」と、1988年からは当社で毎年数件のペースで古民家を買い取り修復・再生事業に取り組んでいます。これまでに約60軒の建物を修復、ゲストハウス、オペラハウスや図書館、また飲食店や雑貨店、住居などに再生し、地元の方や観光客にも利用されています。
活動の特色
今では大森町への移住者が増え、「家族で住みたい」という要望を受けることや、義肢装具士の国家資格を取得した就職希望者が全国から集まり、社員やその家族など約70人が古民家を再生した社宅や社員寮に住んでいます。一時期は幼稚園の園児が1人にまで減少したものの、現在は25人にまで増えました。また地元の島根県立大学と共同で、ライブラリーやカフェ、コワーキングスペース、ミーティングスペースをつくり、学生や地域住民、観光客の交流拠点として運営しています。これからも地域社会への貢献とともに、生きていく上で欠かすことのできない活動として、後世に伝えてまいります。