活動における重点テーマや目標
近代建築3大巨匠の一人であるF.L.ライト設計のヨドコウ迎賓館は、社会貢献活動の一環と位置付け、建物の保存と一般公開の継続を最大の運営目標としている。また、公開以外の活用にも積極的に取り組んでいる。
活動の概要
ライトの建築はアメリカと日本にしか遺されておらず、住宅で建築当初の姿をとどめているのは日本では現在当館だけとなっている。週3日開館し「一般公開」を行っており、建築関係者を中心に日本はもとより世界各地から見学に来られている。当社ではこの貴重な建物の維持と公開を最大の社会貢献と位置付けている。
また、毎年2月中旬~4月初旬に「雛人形展」を開催している。当館の施主であった山邑太左衛門氏が長女の誕生を祝って1900年頃に制作されたものを中心に、豪華な作りの人形33体を1992年から毎年(震災時一時中断)展示公開している。女性を中心に幅広い年齢層の方が来館され、ライト建築のPRにも貢献している。
活動の特色
社会貢献活動の一環として、企業色を出さないよう努め、可能な限り来館者の要望に沿った運営を心がけている。
公開については、建築家の方々の「ライトの空間を体感する事が大切」とのご意見を参考に、館内の説明パネルは必要最小限にとどめ、要望があれば館長が建物の来歴を中心に解説を行うようにしている(現在はコロナ禍で控えている)。
公開以外では、近年、地域イベントとの連携や学びの場としての活用に注力している。
芦屋のアートを発信する「あしや芸術祭」に参加し、当館を着物や絵画などのギャラリーとして活用している。また、近隣小学校(芦屋市立山手小学校)と連携して、図画工作の授業で当館を題材にしている。