活動における重点テーマや目標
女性活躍の視点で、画家のいわさきちひろ(1918-1974)と建築家奥村まこと(1930~2016)を採り上げる。まことが設計したちひろの山荘や二人の仕事と生活への想いを伝える。
活動の概要
戦後、結婚も仕事も自分で選ぶことが難しかった時代にやさしいタッチの絵画で日々の暮らしの大切さと伝えたいわさきちひろ(1918-1974)と設計活動を通して物の本質を探求した、建築家奥村まこと(1930-2016)の二人の生き方にフォーカスし、二人の接点である「黒姫山荘」の図面、奥村まことのスケッチ、学生ノートや、ちひろのピエゾグラフ作品などを「ことば」や「スケッチ」とともに展示する。また、関係者へのインタビュー映像も紹介し、女性として積極的なそれぞれの生きざまを感じてもらう。
活動の特色
奥村まこと(1930-2016)は女性として初めて東京藝術大学の建築科に入学し、建築家となった女性。1972年に吉村事務所を退所し、独立。1966 年に設計したいわさきちひろの黒姫山荘は、ちひろにとって特別な場所であった。生活の一部が仕事であるというふたりの共通点は、結婚、子育てをしつつ自立した女性の先駆けであるということ。まことは、設計活動を通して、ものの本質を探究し、一方のちひろは、子どもへのまなざしを通して、豊かな自然と世界の平和の継続を願った。本展では、自らの日常や暮らしを大切に楽しみながらも仕事にも存分にしたふたりの女性の仕事と生き方にフォーカスする。
