活動における重点テーマや目標
住宅地近郊の森や雑木林が整備されず、放置されている危機的状況を受けて、地域の問題と向き合い、木を生かす取り組みとして、作家が製作した椅子を展示する。
活動の概要
ものづくり体験が急速に失われていく時代において、身近な素材である樹に触れ、五感に訴えるモノづくりの魅力を紹介するとともに、地域が抱える林業や持続可能な農業環境の課題を二つの地域の事例に目を向け考える。着目した地域は、神戸の六甲山と、埼玉県の西部 三富(さんとめ)地域。その雑木林で伐採された地域材を使い30人の木工作家による椅子を展示した。素材が生まれるところから、椅子が出来るまでのプロセスを見せることで作り手と使い手が繋がり、現在の木材の流通や環境問題について考えるきっかけとした。
活動の特色
循環型農業および林業に取り組む二つの地域、三富と六甲の地域一体の活動を紹介した。
30人の作家に地域材を使い、思いのままの椅子の製作を依頼し展示した。作品のコンセプトも紹介し、すべての椅子は観客が座れるように設えた。現在、多くの作家は、安定した数量の確保や流通の課題から海外の素材を使い作品を製作しているが、国産材の魅力に目を向け、さらには地域材が抱える現代の課題も着目した。コロナ禍の運営であったが、樹を削るワークショップも行い実際に樹に触れる機会も創出した。
